こんにちは、なみすけ85です。
前回で面接がうまくいかない原因とそれに対する具体的な勉強法を伝え終わりました。そのため今回は補足的な内容です。
これまで学んだことを英検1級(面接)の本番で十分耐え得るように昇華させるための仕上げと準備の重要さを、私の恥ずかしい失敗談等を交えお伝えしていきます。
仕上げは過去問で
これまで学習したことをふんだんに使いながら、過去問をひたすら解いて仕上げていきます。ネットで検索すれば無数に出てくると思いますが、念のため、私が持っているトピックを後に別記事で掲載いたします。
何度も何度も繰り返し解くことで、各トピックに対する自分の意見が固まります。そして、似たようなトピックについても応用が利くようになります。
携帯さえあればどこでもできるので、暇さえあればやる習慣を身につけたいところです。通学・通勤の満員電車の中でも、脳内で英語の回答を考えます。夏は暑いがマスクをすれば、小声で人目を気にせず練習できます。
あとは、だいたい全ての過去問のトピックに対して、自分の英語の意見が固まればおそらく合格できます。
これで面接試験の準備完了。
スコアBefore-After
恒例のスコアBefore-Afterで記事の信憑性をお見せします。
上記の特訓を3ヶ月みっちりやった私の実例として不合格時と合格時の結果を比較します。
初受験時
3ヶ月後
2回目の面接は、1回目の直後の回に受けたので、トレーニングの期間は約3か月ということになりますが、全体としてスコアは27点伸びました。
項目別に見ていくと、やはり大きく伸びたのは不合格時にはなにも言えず、速攻沈黙で最低の6点だったshort speech。これが21点(7割)に伸びたこと。これで一気に合格圏に突入した。スピーチの最中、心の中で「自分は変なことを言ってるなあ」と感じてもそれを乗り越えるガッツが大切。
次にInteractionについては、前回18点(6割)だったのが24点(8割)へと伸びた。振り返ると、Yes, Noで終わるのではなく、I think it’s important BECAUSE~という風に必ず理由付や例証を心掛けたことが大きな違いだった。
Grammar and Vocabularyについては、合格した時も平易な分を多くしゃべっていたが、やはり発信出来る語彙が増えたことがでかい。
最後に発音だが、12点(6割)から16点(8割)へと上昇した。しかしここで分かったことは、「しゃべる量が少なすぎたらアクセント、イントネーションの評価も合わせて下がる」ということ。この期間で私は発音に対するトレーニングは全くやっていない。独り言で英語をしゃべっていたが、発音やアクセントに気を付けたこと等はなかった。(上述の通り、オンライン英会話はこの面接合格後にやった。)このことより、6割程度の評価をもらえる受験者であれば、アクセントイントネーションの練習は特段必要ないと思われる。(よほど発音の評価が低い方は別だが)
面接本番で大失態
最後は失敗談。
それまでTOEIC900、英検1級(筆記)と順調に取得してきた私の自信が大きく崩れることとなったのは、英検1級(面接)に初めて挑戦したときのことでした。
そしてその内容はとてつもなくふがいないもの。
まずここまでの資格取得がそれなりに予定通りだったことが逆効果でした。それまで私は自分の発する英語を英語が堪能な方に評価してもらったり、ましてやスコアで示されたりという機会をまったく持っていませんでした。
そのため、日常で使う使い慣れた英語を他の日本人が聞いて、「発音が良いね」「英語がしゃべれるなんて羨ましい」等というお世辞を私は鵜呑みにして自信過剰になっており…私はそれは偏に独学でがんばってきたからだと、自己暗示的に思うようになっていました。
そんな調子で、一次試験合格から二週間ほど過去問をほとんどやることなく本番に挑みました。仕事柄ネイティブではありませんが、様々な外国人と接する私は、ネイティブの試験官の英語に対してもさほど驚きもしないし、英検1級の面接と言えど、いたって平常心を保っていました。(今考えたら大した度胸だが…)
アイスブレイクを楽しんだ後、いよいよトピックを手渡されました。
ここで一気に焦りと緊張の波が押し寄せます。いったんこうなってしまうと、私の場合読んでも読んでも英文が頭に入ってきません。アイデアも全く出てきません。
動揺したまま準備時間の1分間終了の合図が鳴ります。その中で唯一私ができたこと。それはトピックを選ぶということ。そのトピックの内容はanimal protectionについてでした。
なぜこのトピックを選んだのか?
何となく「動物についてが話しやすそうだなー」というだけ…絶滅危惧種だとかそれを防ぐアイデアとか皆無でした。
しかし時間は止まりません。
試験官「さあ始めてください」と、意見を聞く体制がばっちりですと言わんばかりの雰囲気で耳を傾けます。
止まってしまいました…始めてからまだ2,3秒しか経っていない。
何秒、何十秒と経過しようと無言を貫きます。
試験官が何か救いの手を差し伸べてくれるかなと思い、ちらっと顔を上げて様子を見ると、可哀そうなものを見る目でこちらを見ています。
「だめだ」と思い、何か言おうと踏ん張りました。
ここまで約1分間しか経過しておらず、「諦めたら不合格確定」と分かっていましたが、その雰囲気に耐えられなくなって、ギブアップしました。大人としての潔さを優先してしまいましたw
試験官は “I agree it’s a really difficult topic” と言って質疑応答に移ってくださり。そのやさしいお言葉に気持ち救われたのか、何とかたどたどしい英語ながらその後の質疑応答問題に答え、約15分間の地獄は終了しました。
試験が終わってから、自分の発信する英語力に対するこれまで勘違いそして過信、またそれが故の準備不足を猛省しました。英検1級は試験対策がほとんど効かない試験という意見は変わりませんが、それは決して試験準備が不要ということではないということ。
結果は当然不合格。
スピーチで何も言わなかったら質疑応答でいくらがんばっても挽回しようがありません。評価は最低の5段階中の1でした。(それでも6点はもらえる様だが。)
私の様に「スピーキングはアドリブでなんとかなる」と余裕をかますのは禁物です。1次試験の合格が分かってから2週間ほどしか準備時間がありませんが、本番まで精一杯練習して挑みたいところです。仮に不合格になっても、きっとその期間努力して本番に一度挑んだことは、次の免除適用の面接での合格率をより高めることにつながるはずです。
まとめ
人それぞれ英語のベースというのが違うので必ずこう伸びるとは言えませんが、同じ順番で資格を取得勉強してきた方には、上記はある程度有意であると思っています。
英検1級(面接)は、平たく言うと、「難しい内容の英語を上手に喋る」ことが要求されます。この「上手に喋る」ためのコツを、日本人学習者の問題点とその具体的克服法という視点からブレイクダウンし、少しでも皆様の情報の足しになることを期待します。
「英検1級のためのスピーキングは、高級な英会話学校で学ぶ必要はない。「独り言(必要あれば+アルファでオンライン英会話)」で十分できるようになる。」と言う点さえしっかり伝わっていれば、それだけでも嬉しいです。