こんにちは、なみすけ85です。
英検1級、国連英検特A級、TOEIC満点。
このブログでは「上級者への道」ということで資格目標として掲げてきました。
国内で「英語ができる」という社会的な箔がついただけでなく、資格取得前と英語力を比べると、雲泥の差。そこから見える英語の景色は一層クリアになったと思われます。
ここまで国内で英語の学習を続けて来られたのも、きっと資格という短期目標があったためではないでしょうか。
しかし、です。
まだ自分の英語力に納得がいっていない方は少数ながらいらっしゃるのではないでしょうか。
これらの資格を取得する人は、すでにスピーキングがネイティブ並みの方から、受験勉強を頑張ってきたり、わたしのようなゴリゴリ日本でインプット中心にしながら取得する人の2パターンに大別できると思います。
今回は、私のような後者の人向けの記事です。
なお、私の例なのでTOEIC満点と題していますが、900後半くらいで行き詰まっているのであれば、そこにこだわらず、次のステップに行っても良いのかなと個人的には思っています。(TOEICリスニングについては、日常会話をする上でも満点レベルは欲しいところです)
日本で英語資格を使って一通り英語学習に満足した後に、次のステップとして英会話のトレーニングに入る手順について、私の例を用いて紹介します。
Contents
変なプライドは捨てよう
ここまで来れたひとは、相当な努力された方だと思います。私も英語を趣味にすることで、多くの時間を英語に投資しました。
しかし予想外のネガティブな状態として、私の場合、頑張った分、変なプライドが付いていました。
英会話の教材を見ては、「ここに書いてあるないようは当たり前の様にわかる」と中身を見ようともしない。
その一方で、「早くネイティブのようになりたいなあ」とぼやくのでした。
私の場合、想像以上にこの変なプライドが邪魔しました。
複数人ネイティブとの日常会話において少し遅れをとろうもんなら、
自分の英語はすでに公式に認められているんだぞと。
↑は普通に気持ち悪いですが、まあここまで来たら、実際にこれくらいはできるのです。
- CNN, BBCは字幕なしで理解できる
- 海外ドラマや映画は完璧ではないが字幕なしで楽しめる
- TIME, ECONOMISTなどネイティブ大人向け雑誌も完璧ではないが楽しめる
- 小論文やエッセイが書ける
- ネイティブとの仕事でもしっかり議論や意見表明できる
でも正直に言うと、日常会話やフランクな言い回しが極端に苦手意識があります。アメリカ現地では、その辺の若いお兄ちゃんに言いくるめられそうになるくらい、とっさの会話力が貧弱です。
「ネイティブのように」を目指すには、どうしてもここをしっかり攻めなければだめだろうという結論に至りました。
プライドは捨てて、泥臭くいくのです。
そもそも「会話力」とは
まずネイティブのお兄ちゃんにあって私にない会話力とはなんなのかを考えました。
会話力=表現+発音
欲を言えば、空気を読む力とか、国際センスとか、背景知識とか、いろいろありますが、とりあえずそれらは非機能的な要件として整理しました。
表現と発音、この2つを責めていきます。
まずは独学で
最初は、英会話スクールや発音教室に通おうと思いましたが、今の時代まだ自分でやれることはあるのではないかと思い、書籍を使った独学を試みました。
やはり費用対効果と自分のペースが自分の英語学習のモチベーションを構成する重要な部分なので、自分の納得する形でスタート。
これを日本で約2、3ヶ月実施して、アメリカに戻ってきましたが、以前の「会話力」と比べて大きな進歩を実感できました。
私と同じルートを辿る方に勧める書籍
それでは私がこの短期間でなにをしたかを説明します。
まず自分の会話力を強化するために色々な英語本を購入しました。
本日から英会話の勉強はじめます。書店で良さそうなものを購入しました。特にネイティブとの日常会話でポンポン口から英語が出る反射神経を目指します。泥臭くやるのはこれまでの資格試験で鍛えられています。TOEIC満点等の肩書きはアメリカに置いてきました。(発音練習は別枠でやります) pic.twitter.com/R5dQc1mBL3
— なみすけ85 (@namisuke85) January 21, 2020
その中でも、「本当にやって良かった」と思われるものを、私が実践した時系列で紹介します。
DISTINCTION
まずはここから入りました。
ATSUさま( @atsueigo )のDistinctionを2冊買ってみた。
GRE単語帳まで制覇してきたが、
・資格試験では登場頻度が低い且つカジュアルな単語の抽出
・聞けば分かるけど実用レベルに達していない表現集として
・ATSUさま+ネイティブの品質保証
よってネイティブを目指す国内上級者にもおすすめ。 pic.twitter.com/txGwU3nWKg
— なみすけ85 (@namisuke85) December 26, 2019
DISTINCTIONの良さは、海外ドラマ学習の学習効果が上がる点です。学習したての表現にドラマで再開することにより、使い方が分かり、自分の会話表現として蓄積されます。
アメリカのスーパーのおばちゃんたちの会話でも、大学の講義でも、ボストンのローカルニュースでも、ここに出てくる表現を頻繁に耳にします。そのたびに会話表現が染みついていきます。
この単語帳には、なかなか資格試験で出会うことのない表現に絞って収録されており、とにかく貴重ということです。
国内の単語帳は大体制覇したと思っていましたが、そこに書いてない表現は当然のごとく、知りませんでした。
英語喉
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一番おどろいたのは、この本です。
以前、英検1級面接の対策本として植田一三先生の2冊(青い本・白い本)を紹介しました。
今回、資格取得→英会話へ学習をシフト中の私の度肝を抜いたのは「赤い本」。
資格の勉強で詰めきれなかった隙間を埋めるというよりは、自分の英語感さえ少し変わる程のものでした。資格落ち着いたらお試しあれ❗️ pic.twitter.com/NZSUw3IPn3
— なみすけ85 (@namisuke85) February 8, 2020
Twitterでは結構有名でしたが、私はそれまで全くその本をしりませんでした。
そのため半信半疑になりながらトレーニングを開始。
一旦開始すると、まず驚いたのは、そのルールの少なさ。つまり再現性の高さです。
実は私がこれまでに実践した発音のトレーニングは、本書以外にこちらがあります。
こちらも良かったし私の日本英語を矯正するのに役立ったのですが、英語喉はそれよりも発音ルールが少ないので、単純に覚えていられる→つまり実践しやすい、のです。
人生で英語の発音学習は上記の2冊だけで指導は受けたことがありませんが、なにより嬉しいのが、アメリカに戻ってきてから、ネイティブの誰にも自分の発音をききかえされておらず、会話が自分の発音の悪さで途切れていないこと。
さらに良い発音を手に入れるためには、どこかで発音のプロまたは発音検定などで定量的に評価してもらい、足りないところを補強しなければいけないでしょう。
ただ、今米国でネイティブ達と日々会議をやる中で私の発音は問題なさそうなので、とりあえず合格点としています。
しかし一点、私の場合気を付けないと、特に精神的に焦った状態になると、口発音になりがちです。
「意識せずともいつでも英語喉」を目指して普段のスピーキングから引き続き気をつけたいと思います。
ちなみに、英語喉は著者のKAZさんが、すべてのチャプターに対してYOUTUBEで解説動画を出しておられます。ぜひ併せて使われることをお勧めします。
(追伸:2020/12/13)
その後、初めて、英語が堪能な日本人とネイティブによる数字評価であるEPT発音検定を受験しましたので参考に貼っておきます。(この結果をどのように見るかは皆様次第。)
EPT発音検定の結果がメールで届いていました。英語アカの皆さんと比べるとかなり低いですが、これが現実。自分の英語を録音すると、気持ち悪く聞こえる原因が少しクリアになりました。とりあえず指摘されている音素記号も総評もよく分からないくらい知識がないので、そこから頑張ります(泣)ふえーん pic.twitter.com/PVRUv9DBF5
— なみすけ85 (@namisuke85) December 13, 2020
パワー音読
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入門編も出ているようですが、英語上級者の方はこちらの赤い本が良いと思われます。
英検1級の人は因果関係のある文章をはなすのはじょうずだが、因果関係のない文章をはなすと瞬発的に話せなくなる。
どうでしょうか?
植田一三先生の本だけで面接を乗り切ってきた方は、案外この状態を経験しているはずです。(私がこれ)
因果関係のある文章は、いわずもがな、原因と結果の2つのことに言及することとなり、結果として文章は長くなります。この場合多少周りくどくても許されます。
こっちのほうが自分のペースで話せるし、私は楽に感じます。
一方、単発でさらりと言い切る会話の文章は、短く、ただしタンテキに言わなくてはいけないので、意外にも難しいものです。
この本は、ネイティブがよく使うシンプルな骨組みとなる簡単な構文(関係詞など)を体に染み込ませてくれます。
これを使うことで、話の骨組みを作ってくれるので、日常会話が一気に楽ちんになりました。
「英語で話す内容が決まっていなくても、話始めることができるようになる」のが、最大のポイントだと思っています。
瞬間英作文
もっと簡単な表現があるはずなのに、難しい言い回ししかできない。
私がまさにそれでした。(今も矯正中)
私がたどり着いた答えの一つは、中学で習った英文法を英会話で使いこなせていない可能性があるということでした。
本書を日本語→英語へ直す作業は、翻訳なので、本来なら日本語を介さず、「気持ち→英語」という流れが好ましいです。
しかしながら、瞬間英作文を使うと、自分の会話表現として身についていない文法を拾っていくことができます。いったん弱点を見つけると、あとは徹底的にそれを習得するだけです。
・もっと瞬発的な
・もっとナチュラルな
・もっとネイティブの様な英会話を目指す場合でも、日本でできることはたくさんある。
英語喉、パワー音読、DISTINCTION、瞬間英作文(今朝の分) は全部自分に必要なものだった。
今年から自分の変なプライドを捨ててやっているが、今米国で進化を体感中。 pic.twitter.com/AGVjhjckCj
— なみすけ85 (@namisuke85) March 11, 2020
瞬間英作文(=中学英語)がおわれば、次のステップは、分詞構文など高校英語の文法書を確認し、それを会話で使えるかどうか試すと良いです。
これらがしっかり定着していれば、周りくどい表現をせずとも、意外とすんなり伝えることができるようになります。
ここにスラング知識も載せていくイメージ
上記をやれば、おおよそ会話力の型が完成した様に感じています。
ここにフォーマルではない表現や、スラング表現、を追加的に学習することで、より一層ネイティブの会話力に近づくイメージです。
上で紹介したDistinctionもこのカテゴリーに入りますが、今後さらに、日々の海外ドラマ学習で得るフレーズや口語表現集で再会し、その表現を発信用として固めていく予定です。
スラング表現は、今後私のメインの学習内容になりますので、引き続き掘り下げて行きますが、さらに最近とても良い一冊に出会えたので、紹介しておきます。
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レビューは以下のような感じです。(このツイートの返信をみてもらうと、本書と有名な某単語帳との相関についても言及しております。)
ようやく手をつけることができました。オーディオブックで、感情がこもった日本語の後にすぐ英語が流れるので、本を開かずとも、聞き流すだけで覚えられそうです。昔留学中に覚えたスラングも入っており、かなり面白いです。覚えれるやつを覚えていくだけでも、かなり英会話表現が増えそうな予感! pic.twitter.com/RnsxxbTBxC
— なみすけ85 (@namisuke85) March 25, 2020
できるだけ実践の場をもつ
ここまでやった表現や発音をより強固なものにするためには、「実践の場」を持つことが大切です。
インプットについては、Youtubeやネットフリックスや
この記事を見ている方は、ほとんどCNNやBBC等のニュース英語が理解できる方であると思っていますので、できればスラングや不明瞭な話し方が含まれるネイティブ向けの動画や海外ドラマが良いでしょう。
アウトプットについては、できれば海外ですが、お金と時間を食うので、みんながみんなそういうわけにはいかないのは分かっています。
オンライン英会話も一手ですが、このレベルの人だと、ノンネイティブの英会話相手を少し物足りなく思うかもしれません。Cambly(キャンブリー)等のネイティブ英会話をやってみるのも良いかもしれません。
いずれにせよ、上級者の方は、独り言英語やるのが上手なので、週1、2でもいいのかなと思います。
ここまでやって行く海外はきっと最高の経験に
ここまでやると発話感度はすごいことになってます。
特に社会人のひとや家族持ちのひとは、滞在できる日数が限られているとおもうのですが、たった1週間くらいアメリカやイギリスなど英語ネイティブ大国に行くだけでも良いと思います。
そこでこれまで日本でためたコミュ英語を遠慮なしに吐き出す環境が作れます。
それと同時に、おそらく、聞く英語も今まで以上にクリアになっています。どんなに早く話されようが、今まで以上に単語がゆっくり離れてきこえ、実践で学習効果を体感できるはずです。
そしてなにより、英語学習に対する価値観が変わるかもしれません。
「自分にとっての英語とは何か」
私の最近のTwitterをご覧いただければすぐわかりますが、あれだけ資格英語に焦点を当てていた私でさえ、すっかりコミュ英語に魅了されていますw
肩の力抜いて取り組む英語はとても楽しいです。
これから海外転勤や留学に行く方へ
上記はすべて私がやってみて効果の高かったものですが、もう海外転勤や留学まで時間がないという方もいると思います。
その方は、1. 英語の喉、2. 瞬間英作文、3. ためぐち英語。
この3つだけでも、自分のなかに取り込んでおくだけで、現地で良いスタートが切れるはずです。
まとめ
コミュ英語を腰を据えてやることで、最初はぼんやりと頭にあった「ネイティブ並み」になるためのレールがくっきり見えてきました。
私もそうですが、英語資格の上級者は英語耳が異様に発達しているので、簡単な日常会話表現を自分で発話しても、自分の発音のせいで、自分の発話する英語自体のレベルの低さにいやけがさし、放り出したくなるかもしれません。
そして心地の良いこのマインドに帰着したがるかもしれません。「英語とは難しい文章を読むことである!」
一理あります。
しかし、このレベルの方が表現と発音をセットでやれば、それこそ相乗効果で急激にコミュ英語が伸びていきます。コミュ英語を手にすると、英語がもっともっと楽しくなります。
ぜひどこか資格で一区切りついたら、思い切ってこっちサイドに来てみることをおすすめします。
もちろん資格英語も大事。ぜひ両立したいですね。また良い口語表現集などがあれば掲載いたします。