こんにちは、なみすけ85です。
英検2級でも英検準2級でも大学入試でもなんでも良いのですが、「長文読解」を苦手とする人は常に一定数います。
高校生の頃の私もまさにその一員で、この根本的な原因は以下①②だけが主要因だと考えていました。
長文を読むための土台(過去記事はこちらを参照 【英検2級の英単語】おすすめの覚え方【語源を知って一気に増やす】)
長文を読むための土台(過去記事はこちらを参照 英検2級に合格するには中学校の英文法【最低限これだけは】)
しかし、です。本題はここから。
息子は、これまでの学習を通じて、上記の単語も文法もそこそこ覚えたにも関わらず、英検2級の長文がなかなか読めない様子。何度教えても進歩が見られません。
正直なところ、過去最高といっていいほどの挫折になりそうです。
これまで英検学習を息子と進めてきましたが、恥ずかしながら教える側の私が、「長文読解に要求される「単語力」と「文法力」以外の大切な何か」を、ぼんやりとしか意識しておらず。
その結果、「読めない」ものを息子に無理強いするというとても可哀想な構図となっておりました。(やはり私はアマチュアです)
とりあえず困った時は、親が大人の頭で「原因→対策」で突破口を見つけなければ前に進みません。
ということで、長文を読めない原因を分析しつつ、効果があると思われる一般的な受験対策を、約1か月かけて実践してみました。
今回もまた解決策の提案ができていない記事になるため、問題点と試行錯誤の結果失敗した点だけでも共有し、同じ失敗をするご家庭が減ることに貢献できれば嬉しいです…
※ある程度長文が読める様になった今(2021年2月)にコメント「追伸・結果」で列挙した対策の再評価を書いておりますのでご参考ください。
Contents
③ 文の切れ目が分からない
英検2級の長文はとにかく長いです。何が長いかというと、全体の英文量だけでなく、一文一文が長いのです。
例えば、
One way to deal with this problem is to make cars that are better able to protect the people inside them during accidents.
(英検2級 2019年第1回長文より抜粋)
これを小さい子が左から右に読んでいくと、意味が分からなくなります。
息子の場合、英検準2級の長文では英語の語順で理解できていましたが、英検2級のものになったとたんできなくなりました。
理由は、分構造をつかみづらい複雑な関係代名詞や前置詞が頻出することにより、なにも意識せずに左から右に英文を読むと、意味不明になるからと思われます。
スラッシュ・リーディングとは、分の区切りにスラッシュを入れていくことで、それぞれの塊ごとに意味を理解していく手法。
最大のメリットは、無機質な長文がスラッシュという目印によって、一気に読みやすくなる点。
もう一つのメリットは、英語の語順で理解していける点。これはとても大切なので(英検1級などの上位級では、これができないと時間が足りず合格できない)、当ブログでも再三ハイライトしてきました。
スラッシュリーディングによって英語を左から右に読めれば、大幅な時間短縮につながります。
そして「英語→日本語」という作業を脳内でする必要がないので、脳内ワーキングメモリを使わず、エネルギーを節約できます。
- 文の区切り(カンマ、コロン、セミコロン)の後
- 接続詞の前
- 関係代名詞・関係副詞の前後
他にもたくさん区切ろうと思えばいくらでもできますが、スラッシュが多すぎて意味が分からなくなってもいけないので、少なめに設定しています。
このルールで上記の例文にスラッシュを入れると、
メインの文章とおまけの文章に分けることができました。これだけでも読みやすさは倍増します。大人でもよくこの手法を使います。
④ 接続詞に注目できていない
英語を普段から書いてモノを説明したり、論文を書いたことがある方はわかるかもしれません。
書き手は、接続詞によって自分の主張を持っていきたい方向へ持っていこうとします。
逆に言うと、接続詞にしっかり注目できていなければ、そこからどんな話の展開になるのかが見えて来ません。結果、話を推測しながら読めないので、ストーリーの全体像をつかめなくなります。
特にパラグラフの頭にある接続詞は、それがこれまでの話をひっくり返す働きをする「逆接」(HOWEVERやBUTなど)なのかどうか、注意が必要です。
⑤ 主語・動詞を見抜けない
正確に言うと5文型を見抜けないというところですが、まずどんな文型でも登場する主語(S)と動詞(V)さえもわからないときがあります。
原因は一文一文が長いことなので、上記③と④ができるようになれば、ある程度見抜けるようになります。
対策:主語の下にS、動詞の下にVを書く
接続詞を用いて2文で構成されていても、本当の主語と動詞は1つずつしかありません。
⑥ 文法を意識できていない
せっかくこれまで文法を勉強してきたにも関わらず、その知識を使って英文を見れなければ理解の精度が低いままです。
結果、一文一文の目的が見えてきません。そしてそれは、上記④と同じように、文の関係性が見えなくなるので、全体の意図するところが分からなくなります。
文法を意識して読むのを癖づけます。
⑦ 俯瞰力がない
英語の一文一文は上手に訳せているが、「結局どんな話だった?」と聞くと「忘れた!」という具合に、書き手の主張や話の内容が頭に入っていない可能性があります。
これでは、長文の設問(特に意図問う問題)に対応できません。
いきなり、「話全体の要約」とすると難易度が高いので、まずは「パラグラフの要約」から入るのが良いでしょう。
⑧ 使える構文が少ない
これはプラスαの部分なので、上記に加えてできるようになれば、より早く正確に長文を読めるようになります。
文法の延長のお話ですが、構文というある程度長い形を知っていると、反射神経が良くなります。
例えば、
- It-for-to構文
- It-that構文
- 分子構文(Considering that ~など)
- その他(When it comes to ~など)
調べれば色々「~構文」が存在しますので、追加の対策として取り入れます。
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高校生向けの信頼の一冊を紹介しておきます。(年齢が上のお子さんには間違いなく効果抜群です)
⑨ 文章の構造を理解できない
上記の原因の総合版ですが、結局読んでいる英文が何を言いたいのかわからないという状況になります。まさに英文の中で溺れてしまう様な感覚。
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⑩ トピックが難しい
これは仕方がないので、潔く諦めましょう。
そりゃそうですよね。
英検2級の長文で登場する、EUの輸出入規制の話や、遺伝子組み換え食品の話は、小学生にとってはなんのこっちゃとなるのは当たり前。
下の小2の国語の教科書と比較した上の写真を見ても明白ですね。
興味がなければ、無理強いは禁物。
実際に色々やってみて、、
以上、長文読解を難しくする原因と対策を合計10程挙げ、トライ&エラーで色々やってみました。
が実際、今一つ「勉強法がはまった!」という感覚は得られず。
対策や学習法のほとんどが、高校生などの受験生向けなので、色々ルールを決めると手順が複雑になり過ぎて、小学生低学年には直接適用できないことがわかりました。
英検2級の長文と小2の国語の教科書の比較
上に掲載している写真にある様に、大量の書き込みで英文がぐちゃぐちゃになりました。やるならルールを減らして、もっとシンプルにしないと使えなさそうです。
という、なんとも実りのない結論に。。
まとめ
1ヶ月かかってこれです。さてどうしたものか。すっかり路頭に迷いました。
念のため、我が家で考えた原因と対策を全部記載しておきます。
もしかすると、小学校高学年以上のお子さんで、長文を苦手とする場合、上記のどれか1つでつまずいているだけかもしれませんゆえ。
原因がはっきりして対策すれば、一気に読めるようになるお子さんもいらっしゃるかもしれません。
(次回につづく)