こんにちは、なみすけ85です。
いよいよ再チャレンジとなる英検準2級本番が迫ってきました。
リスニングとリーディングは前回から変わらず「6割」をキープ、さらに調子が良ければ「7割強」まで得点できるようになってきました。
残りの日数であと1、2回過去問を時間制限付きでやってみて同様の得点が取れるようであれば、本番の結果に関わらず、英検準2級一次筆記試験を卒業します。
さてこれが終わったら、残すはライティングと2次面接。一気にアウトプット中心の特訓開始です。
今回は、1次試験のライティングを仕上げていきます。
これまで学んだ書き方
前回受験時に無生物主語を用いたallowとprovide opportunityの「骨」となる構文はすでに体に染み込んでいるようです。(←この無差別的に体に染み込むあたりに、子供のすごさと早期英語教育の可能性を感じます。)
なので、その「血肉」となる理由の順番(置き方)等細かいテクニックや表現のバラエティを増強していき、得点UPを目指します。
(前回マスターしたテンプレートはこちらを参照:小学生(低学年)には少し酷か? 英作文の難しさ)
作戦で勝ちとるライティング
ライティングは、かなり戦術的な(受験対策的な)手法で練習しています。
という声が聞こえてきそうです。
しかし、批判を恐れずいうと、試験のエッセイというのはその程度のものです。
英検1級やその他の難関資格試験を乗り切ってきた方々がなぜ30分という短い時間の中で論理的な文章を書けるのか?
その答えは至って簡単で、急いで雑に書いてもロジックが崩れないテンプレートを使っているからです。
テンプレートは汎用性が高ければなんでもOKと思います。
ただし、英検のエッセイはいかに省エネできる作戦を練るかで決まると言っても過言ではないと思います。
イントロとボディのつながり
それでは、小学1年生のまだ「論理」という言葉さえ理解できない子供が、原因と結果を意識した構成で英文を書けるようにするにはどうすべきか?
まず教える側の我々が論理や因果関係について頭を整理する必要があると考えます。
「イベントツリー」という考え方が分かりやすいので紹介します。
イベントツリーの例(音響機器故障の例)
上の例は説明のために適当に作ったものなので中身は不正確でしょうが、、、
私が大学から今勤めている会社まで長く携わっている「工学」においては、機械やシステム設計をする際はもちろんのこと、人間がいかにしてミスを犯すか(人間工学)の検討やリスクアセスメントにおいても、イベントツリーという考え方はとても重要な役割を果たします。
イベントツリーとは、簡易な言い方をすると、「物事の因果関係図」といったところでしょうか。
1つの「結果」が生まれる「原因」は、結局1つ1つの事象の集合によって構成されます。
それらをひたすら紐づけしていき、最終的にそれを俯瞰したときに、全体の関係性が分かるといったものです。(構図が木の様に見えるのでイベントツリー、事象の木)
子供に展開する時はものすごく簡単な日本語で、
これでなんとなく「因果」というものが理解できた様です。
イントロとボディの関係は、上記「因果」の説明で大体分かった様です。
ボディの中の順番付け
英検準2級のライティングは、幼稚園生や小学校低学年の子供には不利であることは明白です。
アウトプットするための文法力に加え、「文章の構成力」が要求されるからです。
イントロと結論は、テンプレートでそのまま覚えればOKなので問題ありませんが、ボディの理由二つの書き方が大変です。
例えば前回受験した2018年第二回英検準2級の模範解答を見てみると、
Question “Which is better, studying alone or in groups?”
I think studying alone is better. 【イントロ】
This is because students can focus on their own work. If they study with their friends, they often talk about other things. 【ボディ①】
Also, it can save a lot of time. They can study on the bus or on the train when they go to school. 【ボディ②】
さすが模範解答だけあって使用される単語は平易なものですが、無駄がなく洗練されています。
なお、ここまでで学習したテンプレートである「First,」や「Second,」は使われていませんが、内容は同じことなのでそこは気にせず、ボディを見ていきます。
するとボディ①でもボディ②でも、構成に一つの特徴があることに気づきます。
それは、それぞれ二文構成されおり、一文目は「一般的なこと」、二文目は「その詳細」という関係性です。
これは英検1級レベルのエッセイにおいても同様に重要な構成で、一文目で、何が理由なのかを大まかにに述べる(いわゆる「トピックセンテンス」:そのパラグラフで言いたいことを一文で伝える)ことで読み手の理解を容易にします。そこからその理由の妥当性を肉付けする作業が二文目以降となります。
英検準2級においては、ボディ①②それぞれにおいて多くて二文ずつしかないので、一般事項と詳細のどちらが前に来ても読み手はさほど苦労しないかもしれません。
しかし、エッセイの構成としては、上記ルールに従うことが無難です。
今後の英検上位級でもそのまま使えるテクニックとなりますのでここで練習しておきましょう。
ボディの中身を順番づけするためのルールを以下の様に説明しました。
- 大きいことが前、小さいことが後ろ
- 両方読んでみて「つまり」が文頭に付く方が前、「例えば」が付く方が後ろ
この順序付けさえできれば、あとは英語のアウトプット力だけで英作文を完成させることができます。
ロジカルエッセイの完成!
最初は全く作文できなかった問「Which is better, studying alone or in groups?」
上記で学んだ考え方を使って、息子が作文したものです。( )内は親が補助した英単語。
[因] I like studying alone better.
[果] First, I can study easily anytime(大から). For example, I don’t have to invite my friends to my house(小へ).
[果] Second, I can (focus on) studying(大から). For example, it’s quiet because there are no friends talking a lot(小へ).
表現が足りないところが見受けられますが、立派なロジカルなエッセイになりました!
イントロとボディのつながりは「因果関係」になっており、ボディの中は、大きいこと(General)から小さいこと(Specific)に向かう文構成になっています。
この構図が頭にあるのとないのでは、エッセイの構成の安定感に違いが出ます。
また「因果」を意識した考え方はロジカルシンキングの第一歩でもあります。
特に小さいお子さんに英作文の書き方を教える際の一助になるかもしれませんので、親子でトライしてみてはどうでしょうか。
※「英語の因果」については、同じアウトプットである英会話にも共通するものがあります。こちらの記事も読んでいただくと、わかりやすいかもしれません。
表現のバラエティを増やす
前回の英検本番では、立派な型にはめて書けたことで6割弱の採点をもらったものの、表現力不足でぎりぎり合格点の6割には届きませんでした。
これは、同時に自分の馴染みのないトピックに出くわしたとき、表現力が足らず一気に英文がかけなくなるというとても不安定な状態です。
いつでもコンスタントに6、7割キープするには、薄く広くで良いので表現の幅を広げておく必要がある様です。
我が家では、英検準2級のライティング本を見つけ、この中の表現を覚えることにしました。
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この中からさらに使いやすそうなものだけ抽出して、スペルミスなく書けるように練習します。
さらに気づけばこの著者は、なんとあの植田一三先生!英検1級だけでなく、準2級あたりの学習本も出しておられるようです。
もちろん表現を覚えるだけなので上記のものでなくても問題ありませんが、表現を丸暗記していくにあたり、信頼できるものを選ぶことが大切。
上記をお勧めの一冊としておきます。
まとめ
上記はあくまで我が家で実践した内容で、テンプレの形式等はどんなものでも良いと思います。
テンプレの構成は、論理が崩れないこと、言い換えると、「イントロとボディの因果関係」と「ボディの中の一般・具体の関係」が崩れないこと、がポイント。
ぜひお子さんに合ったテンプレを探し、積極的に使って、試験で省エネできる様になると思います。
そこで得た余力で、テンプレートの上でクリエティブになれば良いのです。