今回はかなり弱気な記事です。
なんの解決策も提案できておりません。
幼い子に難しい文法を真面目に教えようとするとこんな具合にカオスになる、という点が伝わればよし。
多様な使われ方が難しくする
私が息子に英検3級の文法を教えてみて、最も教えにくいと思ったのは関係代名詞です。
これまでの英文法は、例えば、受け身なら「be動詞+過去分詞」、現在完了なら「have (has) + 過去分詞」と型にはめて、形と意味をシンプルに教えることができました。
しかし関係代名詞ときたら、まず省略される場合がある。
- 普通の形:Apples that (which) I ate yesterday
- 省略の形:Apples I ate yesterday
省略形の時に、これを「関係代名詞が省略されている」と理解させられない。
子供の気持ちになると、
- 文中にthat (which)というキーワード発見 !
- 関係代名詞と認定
- 関係代名詞なので後ろから修飾(この「修飾」っていうのも教えにくい概念ですが)
そして二つ目の難しい理由として、文章が長くなるため、これまでの学習でやってきた「左から右へ向かって読む」では、わけがわからなくなるということです。
以下は極端に関係代名詞を使った例ですが、息子の場合は以下の様に混乱する様です。
- The apple pies that I ate yesterday were the ones which my mother cooked
- そのアップルパイ、私が昨日食べた、はそれらです。私の母が料理した。?(何のこっちゃ??)
とりあえず私が思いついたのは「塊」という考え方を教えること。
関係代名詞が使われていたらそれは塊。塊が分かったら、全体文の主語と動詞を見抜く。
こうすると息子は、意味が分かる日本語にできるようになりました。
- 塊は”The apple pies that I ate yesterday”
- 主語は”The apple pies that I ate yesterday”, 動詞は”were”
小学生高学年くらいになれば、こういう形もあると丸暗記させますが、幼稚園児の息子への教え方がいまいち分からず、そのため息子の理解もふわふわしています。
結局恥ずかしながら、「徐々にで良いかな」という教えきれない私の言い訳とともに、省略形は様子見とすることとしました。
塊を探すトレーニング
息子に「名詞を文で修飾するのが関係代名詞」と教えてもわかるはずもなく。
息子は関係代名詞が分からない、私は教え方が分からないという状態でした。
ただ一つ気づいたことは、「日本語だったら分かるのか?」ということ。
STEP ① 日本語で名詞の塊を探す練習
問題を出してみました。
最初の問題:私が昨日食べたりんごは、これです。
私「これの名詞の塊はどれ?」
息子「私が昨日食べたりんごは、これ」
「これ」という代名詞も名詞といえば名詞なので、「~は、これ」までが塊だと思っているご様子。
私「(強引に)「私が昨日食べたりんご→名詞の塊」「は→IS」「これです→THIS」でしょ?」
息子「うん。」
次の問題:私が蹴ったボールは、これです。
わざと「は」と「これです」を強調して問題を出しました。すると息子は「私が蹴ったボール」が塊」とようやく理解できました。
私「それだよー!」
最後は褒めつつも、恥ずかしながら内心教えられない自分に失望して…
STEP ② 名詞の塊を英訳する練習
「英検3級をわかりやすく」で先に穴埋め問題を練習していたので、関係代名詞のルールは分かっていました。
- 名詞がヒトのときはWHO, 名詞がモノ・コトのときはTHAT or WHICH
- 関係代名詞の後は主語+動詞
- 名詞の主語と同じ主語の時は、省略する
私「私が昨日食べたりんご」はどうなる?」
息子「名詞が頭に来るから、”The apples that I ate”」
私「これに「は(IS)」と「これです(THIS)」足せば良いだけだよ。」
息子”The apples that I ate is this”
超低速ですができました。
まとめ
上記のようになんとかその場できるようになりましたが、次の日になったら親の誘導(手助け)なしには問題が解けません。
忘れないうちに色々な例を出して定着を図っても、なかなか身につきません。
つまり関係代名詞は話が高度過ぎて年齢不相応なのでしょう。少なくとも我が子においては。
うーん、何とも実りのない結果ですこと。
早期英語教育におけるまた教訓が一つ。
幼稚園や小学生低学年のお子さんで難しそうなら、これまで通り適当にやって次に進みましょう、というのが結論。