こんにちは、なみすけ85です。
2月1日から4日間にわたって勝負した中学受験(英語入試)の結果が出揃いました。
もう繰り上げ合格の通知もないだろう、という頃なので投稿したいと思います。
初めての中学受験。
いやー大変でした、、、
当然不合格ももらったわけですが、その時のショックといったら「10代の失恋を思い出すような感覚」というくらいエグられます。
我が家は、海外の学校やインターナショナルスクールの経験がない国内早期英語組。
決して華やかな中学受験ではございませんが、英語入試で中堅校を狙ってみたリアルを残しておきます。
将来英語入試を考えられている方の判断材料の1つになれば幸いです。
※ 実名等色々伏せた上での情報共有となりますこと、ご理解頂けると幸いです
Contents
受験塾
まずは受験前の情報をまとめておきたいと思います。
まずは受験塾について。
これまでの記事でいくつかスクショを載せていますのでわかるかと思いますが、国語と算数の2科目は、大手塾のNに通いました。
理科と社会は捨てています。
国語と算数は中学受験に関わらず、将来的に役に立つ側面もあると考え、最後まで通塾しました。
加えて、日本語の作文も受験校によっては課されますので、こちらもNで数回添削してもらえました。
一方、英語については、塾には通わず、エッセイの添削だけ信頼できる安価なオンラインの先生にお願いしました。
それぞれの実力は下記の通りですが、一応我が家が期待していたところまで到達できました。
費用については、全部合わせても三教科というところもあって、一般的な中学受験塾にかかる費用よりはかなり安価に済んだと感じています。
本番直前の実力
小6夏休みから勉強時間のほとんどを手付かずの算数に充てました。
国語については、暗記が必要な漢字をしっかり覚えました。
そのおかげでなんとか本番前には狙っていた学力まで持っていけました。
具体的には、テストによって幅がありますが、N偏差値で国語は55〜65、算数は45〜55の範囲でテストにより推移する感じでした。
安全圏ではないですが、中堅校に挑むに値する結果が国語と算数で出ていたかなと。
また英語については、これまで当ブログで記録してきた通り、英検準1級合格レベルでした。
エッセイについてはそこから少し伸びていて、英検1級レベルに到達しておりました。
息子の英検1級引率完了。そろそろ中学生なので、幼稚園からやってきた英検引率もこれが最後となるでしょう…同時に、ついこの間まで自分が1級を受験していた記憶もあり、早期英語の凄さも改めて。今回は来月の中学受験(英語入試)の高地トレーニング。終わり次第、大勝軒本店at池袋に直行します🍜 pic.twitter.com/ZkQ7NUt7Dw
— なみすけ85 (@namisuke85) January 21, 2024
エッセイの試験を含む学校の受験を予定していたため、高地トレーニングとして中受本番の2週間前に受験した英検1級ライティングでは、合格者平均である8割を超え、C1評価をもらっていました。
英語入試に必要な3教科において十分実力が整った状態で本番に挑むことができました。
志望校の候補
我が家のように完全国内組は、海外在留歴がなくても受験可能な英語入試を採用する学校を探すところから始まります。
2024年時点では、このような学校がまだまだ少ないというのが実情です。
以下に挙げた学校は、現時点の情報となりますが、海外在留歴がなくても受験可能となります。
これ以外にも似た学校はある様ですが、我が家はこれらを候補として挙げ、過去問の難易度、通学のしやすさ、英語「で」学ぶ授業(以下、”All English授業”と呼称)の有無等を見ながら受験するか否かを決めていきました。
SM @千葉市
・ 受験科目:英, 面接(日本語と英語)
・ 英語のテスト:英検1級同等以上レベル。筆記はReadingとListeningとWriting。
・ 感想*:英語試験が難しすぎるため、受験しない選択も検討
・ 備考:「帰国生入学試験」という名称ではあるが出願要件に海外在留歴は含まれていない(他方、系列校のSS@渋谷区 は海外在留歴が要求される)。1月下旬に実施されるため、以下学校の2月入試と日程がかぶらない。
HK(AG)@文京区
・ 受験科目:英算国, 個人面接(日本語と英語)
・ 英語のレベル:募集要項では英検2級以上で受験可能。筆記はReadingとWriting。TOEFL90で英語免除。
・ 感想*:合格するには募集要項より遥かに高いレベルが求められそう。英検級でレベルを測りにくい問題。エッセイは論理的なものだけでなく、「何か物語をA4で1枚以上で書け」みたいな”柔らかい系”が出る。そのためネイティブ的な語感がある方が圧倒的に有利。
・ 備考: 算数は英語で出題されるが、内容はさほど難しくない。国語も難しくない。All English授業あり。
H (AG)@港区
・ 受験科目:英算国
・ 英語のテスト:HKよりさらにレベルが高そう。TOEFL90で英語免除。
・ 感想*:英語試験が難しすぎるため、受験しない選択も検討
・ 備考:All English授業が人気。ただしGKと日程がかぶる
GK@練馬区
・ 受験科目:英作文, 日本語作文, 集団面接(6名1組), (通知表などの)書類審査
・ 英語のレベル:募集要項には特段記載なしだが、英作文は英検1級相当。
・ 感想*:英作文が「英文記事を読んでそれに対する意見を書く」ので、英検1級のエッセイより難しい印象。しかし、英検準1級取得者でエッセイの型が身についていれば、塾やオンラインサービスでの特訓次第で対応可能。要求単語数は最低200単語, 目指せ250単語と予想。
・ 備考:国際バカロレア(IB)校。この中で唯一の国立のため授業料がダントツに安い
MK(IC)@世田谷区
・ 受験科目:英, 個人面接(日本語と英語)
・ 英語のテスト:英検1級同等以上レベル。筆記はReadingとListeningとWriting。
・ 感想*:英語試験が難しすぎるため、受験しない選択も検討
・ 備考:All English授業が、H(AG)と並んで人気。オーストラリアの卒業証明がもらえるダブルディプロマ(DD)あり。
MK (ISC)@世田谷区
・ 受験科目:英算国, 個人面接(日本語と英語)
・ 英語のテスト: 筆記はReadingとListeningとWriting。英検準1級(またはTOEFL72, IELTS5.5)で英語試験免除。
・ 感想*:英語試験は(IC)よりは幾分ましだが、それでも難しい。
・ 備考:(IC)ではないのでAll English授業はない認識。算国のテストについては、思考力問題が除かれるため、4教科受験の算国よりは簡単。算国合わせて50分の試験しかない。
BS (DD)@杉並区
・ 受験科目:英国or英算or英と日本語面接
・ 英語のテスト:筆記はReadingとListeningとWriting。英検3級〜英検準2級程度
・ 感想*:簡単
・ 備考:国語か算数のどちらか得意な方で受験できるので受験は楽。国語や算数のレベルも高くない。All English授業あり。ただし人気のダブルディプロマ(DD)コースに入れるかどうかは合格後の英語組み分けテストで決まるが、最低英検2級以上レベルが要求される認識。英検準1級でB特待・2級でC特待制度により、入学金・授業料等免除確約有り。
TT (TDK) @世田谷区
・ 受験科目:英
・ 英語のテスト:筆記はReadingとWriting。英検2級程度
・ 感想*:特段難しい訳ではないが、この学校だけ英語の問題形式が特異。単語並べ替え(例 不定詞の否定:not to do, 付帯状況: with A done)など大学受験英語が問われる。英語の問題と称しながら300字の日本語作文を含めてくる。問題量がやたら多い。
・ 備考:All English授業はない認識。英語1科入試でも優秀であれば特待制度あり。
受験結果
(子供の進学先が明確にならない範囲での記載となる点、ご理解頂けると助かります)
上記の学校を検討し、受験した学校としなかった学校があります。
受験した学校のうち、特に印象的だった3校についてお伝えします。
まず、国立のGKについて。
こちらが我が家の本命で受験しました。
校舎こそあまり綺麗ではありませんが、英語授業の充実さと、授業料の安さ、大学進学実績、、、どれをとっても素晴らしい。
しかし結果は、残念ながら不合格となりました。
合格発表はオンラインでなく紙の張り出しのためショックも大きかったです(泣)
得意な英作文と日本語作文、集団面接での日本語ディスカッションなど、試験内容に対して自信がありました。
本番もよくできていたような印象がありました。
一方で、通知表などの内申点も書類審査としてしっかり評価されることに加え、小学校時代の活動実績を記載する箇所もあるため、テストだけではなくこちらもしっかり頑張る必要があったのかもしれません。(英検等資格取得あれば活動実績の中で記載可能。)
倍率は6倍で入れたらラッキーという高倍率受験でしたが、もし合格できれば本当にここに行かせたかった…
もしこちらを受ける場合は、有名な英語塾に通うのも良いですが、それが難しい場合は以下をお伝えしたいです。
・ 英語エッセイはプロに指導してもらうこと
・ 集団面接は事前に1回オンラインで体験しておくこと(TCKというところではオンラインで1万円弱で1時間体験できます)
・ できれば日本語作文も添削指導してもらっておくこと
あとは、私立も複数受験してみました。
中でも印象的だったのが、MK (ISC)です。
実際に会場に行くと、英語入試の募集人数に対して、3倍以上の数の英語免除者が受験していました。
詳しいことは書けませんが、つまり「英検準1級保持者が落ちまくるのがMK(ISC)」ということです。
算数が特別苦手な子や、国語が得意でない帰国子女の方が落ちるのかと思いましたが、実際そうではない様子です。
特に英検による英語免除なしでMK(ISC)を受ける場合には、相当な覚悟と努力が必要であると感じました。
次に、BS(DD)です。
この学校は中学入学時点の偏差値こそ低いですが、カナダの高校の卒業資格がもらえるダブルディプロマ(DD)コースは人気があるようです。
もちろんAll English授業です。
実際に文化祭等で色々情報収集しましたが、DDコースは授業や催しも別でやるといったように普通科からの「独立感」を感じました。
田舎によくある「普通校の中にある特進クラス」みたいな感じでしょうか。
高校偏差値は65と高く、進学実績も他と比べても悪くない。
実際の授業の質は未知数ですが、元女子校で学内塾もアリで手厚い印象。
なぜ中学の偏差値だけ置いてけぼりなのでしょうか、、、
時間の問題でこれから盛り上がるのでしょうか、謎です。(逆に言うと超お得校?)
他にも受けてみましたが、最終的に我が家は、合格したもののうち、色々プライベートな事情を加味して、進学先を決定しました。
感想は「なんで??」と「周りが凄すぎる…」
上記のように、英語レベルと算数国語の持ち偏差値から、志望校を絞って受験をし合格をもらいましたが、当然不合格ももらいました。
スマホで「残念ですが不合格です」をみたときには、中々精神的にくらいます。
中学受験あるあるなのかもしれませんが、「本当になぜ落ちたのかわからないケース」も経験しました。
これに対して考えられるのは、周りが凄すぎる…ということ。
例え、英検準1級レベルかつ国語偏差値が60あっても、周りはそれ以上に優秀。
上記の学校を受験してみて、このような「三方よし」的なお子さんがわんさかいた様に感じました。
そんな全部が得意なお子さんが、この中堅校に多数応募するなんていうのは、本当に想像していませんでした。
英語入試特有のものでしょうか。
募集要項に書かれる英語レベルや各学校の入学偏差値以上のものが要求される感覚に陥りました。
そうやって振り返ると、合格をもらえた学校は、本当に「ご縁があった」というところに尽きます。
国内早期英語組が目指す英語入試
英語入試を受験する難しさをひたすら記載しました。
とにかく難しい。
「最低で英検2級、標準で英検準1級、できれば英検1級」レベルの世界観です。
なので基本的には、「英語入試」と一見間口が広いように見えますが、結局蓋を開けたら帰国子女やインター出身や親がネイティブのお子さんだらけなんだろうと思います。
日本の家庭で早期英語をやってここに到達してくるのは本当に少数派と感じました。
国内早期英語をしたとて、小6時点でこの英語レベルに到達しないのであれば、上記の学校が採用する英語入試を受験できないと感じます。
そして、ここにきてようやく数年前のツイートについて、実体験を持って理解することができました。
昨日TLで「中受トップ校の帰国子女入試を舐めない方が良い」旨のツイートは良い気付きをくれた。どうして中学生や高校生で国連英検特A(:英検1級に合格後2,3年の勉強が必要)に合格できるのか不思議だったが、そもそも小学生のうちに英検1級取得できるレベルにいるんですね… https://t.co/UhAhJWxNPG
— なみすけ85 (@namisuke85) May 29, 2022
そういうレベルに到達するであろうお子さんがたくさん実在しました。
一方で、「小学校のうちはなるべく英語をたくさんやりたい。暗記系の理科や社会にはあまり時間を使いたくない。算数国語もほどほどに小学生時代を謳歌させたい。」というご家庭には、英語入試は向いています。
我が家がこれに該当します。
そうした場合、国内早期英語組はどのラインを狙うのが良いと思うかについて、少し具体的なケースを書いておきます。
もちろんご家庭の事情や得意不得意は異なりますので、私の一意見ですが、
・ 英検2級(できれば英検準1級)を取得できる英語力を小6までにつける
・ BS(DD)や英語に強い類似の学校を受験(比較的入学しやすい1校をおさえる)
・ 英語のエッセイを伸ばし国立のGKを狙う(受かればラッキー)
こうすれば、少なくとも中学高校でAll English授業がある学校をキープしながら、そこそこ勉強してチャレンジ校にも挑戦できます。
国内で早期英語をやってきた子供にとって、英語入試は決して楽ではない。むしろキツいかもしれない。
ですが、中学偏差値至上主義的にならなければ、意外と小学生の生活と中学高校に求める英語環境に応える選択肢もあるように思います。
まとめ
中学受験(英語入試)は、とても難易度の高いものでした。
算数国語のお勉強やこれまで早期英語で培ってきた英語力に加え、
最後の決め手は、我が家がこだわってきた「英語資格」で大きなアドバンテージを得ました。
我が家は運よく(本当に運よくと思っています)充実した英語環境をもつ中学高校に進学が決まりました。
最後に。
中学受験の結果を知った今、もし数年前に戻れるなら、どんな意思決定をしたか。
まず英語入試に挑戦したかどうかについては、おそらく同じ選択をしたと思います。
結果論的ですが、これまでの記事に書いてきた通り、目標とする「高校卒業時点で英語と数学の強者である」ためには、英語の授業が充実した6年間が過ごせる環境が効率的だという考えは変わりません。
もちろん、公立中高でもやりようによっては、十分英語力が伸びると思いますが、我が家の場合は友達や先生とのインタラクション等、自然で楽しいプロセスで英語を身につけて欲しかった。
これは、仕事の海外赴任もタイミングが合わかったことから現地校を経験させてやることもできず、コロナでろくに海外旅行にも連れて行けず、4歳から自宅で英語をやらせてしまったことや英検を頑張らせたことへの懺悔というか、、、
そんな思いもあるというのも正直なところです。
一方で、塾については、大手Nという時点で、選択ミスをした気もします。
英語入試も学校の数こそ少ないですが、いかに準備するか等、他の中学受験と同様に、本当に情報戦であると感じました。
Nは「ゆるい」ので最後の最後まで英語をやって英検準1級を取得できた気もしますが、なんせNは英語入試の情報が異様に希薄でした。
的確なアドバイスはあまりなかったため、自分で募集要項や文化祭などで情報を得ました。
他塾であれば、例えば、大手塾Wは英語入試にも詳しそうですし、有名な英語塾Kの英語入試のといえばダントツの実績があります。
隣の芝が青く見えただけかもしれませんが、いずれにせよ、塾については、「英語入試で合格実績があるところ」にしていたと思います。
以上、本命校に合格!と輝かしい結果にはなりませんでしたが、なんとか英語環境を得ることはできました。
2024年時点の本情報が、国内で早期英語を頑張っているご家庭の検討材料の一助になれば幸いです。